お仕事をするようになってからは、友達というジャンルの選定がむずかしくなりました。
友達というより「仲間」が、あるいは「同志」が増えたかな・・・
「友達」という響きって・・・やはりまだ若かった時代のものかも知れません。
感性は勿論今だって、若いぞって思っていますが、十代の煌くような、限りなく命が
続くような、一種無防備なものではなくなってしまっている。
ただその頃夢見ていたことに、今もなお向かっているということは、一歩でも前に
進んでいるということかもしれません。

その子供だった頃の友達が、今も私の心の支えになってくれているだけでなく応援して
くれているという事は、とても幸せなことです。
圭子さんは、現在兵庫県の三田市に、ご主人と二人のお嬢ちゃんといらしゃいます。
そしてスープの冷めないところに東京のご両親を呼んで、理想的な生活です。
圭ちゃんは、小学校から一緒で、中学生の時二人で家庭教師の先生のところに通っていました。
今思うとのんびりしてましたね・・・
帰りには私の母が迎えにきてくれたり、彼女のお家に寄ったりして、遊んでいたような
ものでした。本当に二人ともおしゃべりばかり。クラスが違ったので、その日の出来事
を話しているうちにすぐ時間は経ってしまいました。試験前には家に泊まり、勉強しよう
と張りきったところまでは良いのですが、眠気覚ましに塗ったサロメチールが目に入って
大泣きして勉強どころではなくなってしまったり、エピソードには事欠きません。
ご両親にはとても可愛がって頂き、今も私の公演の時には、お二人で、あるいは亜夢ちゃん、
麗奈ちゃんといらしてくださるのです。(お嬢ちゃんです)圭ちゃんとめったに会うことは
ないのですが、電話から流れてくる声は、あの頃と少しも変わらず、瞬時にポニーテールに
リボンを結んだ二人の姿が浮かびます。

心の中に優しい香りが広がり、癒されていることに気付くのです。