夜明け前、目が醒めるより先に意識がスッとひとすじ脳に差し込みます。
夢と現実の狭間で、なんだか認識できない感覚が起き出すのです。
ここのところ毎日そうやって朝を迎えています。夜中じゅうずっと緊張しているのか
頭がゆっくりできないって泣いているみたいです。
さすがお気楽な私も、公演前は神経病むのですよ・・・・・
毎日踊って、ビデオ撮って、また踊って。
でも器用でない私はなかなか思う線に行き着かないのです。

でも・・ね、私を創って下さろうとして凄い方々がお力下さいます。
このエネルギーは半端じゃなく、ある瞬間ふっ!と
なにかが出来てしまうのですよ・・・
どんなに思いが強かろうと幾多のアイディアを持っていようと、
自分の見る世界はほんのちっぽけなもの。それを大きく、フカンで見てくださるのが演出家。
そしてその他の専門分野の方々。舞台創りにこれほど愛情を感じたことはありません。
今この時期に来て、よ?し頑張るぞ!ではなく、自然に心をこめて丁寧に。
そうまずは私自身の心を打ち出せる作品にしたいと念じます。

今回の「班女」、世阿弥作よりのものも、三島作よりのものも、かなりヘビーに
なりました。熱くなり過ぎてパチパチ!!と燃えないように、私自身は表面クー?ルに中は熱く
存在してみようと思っています。
自分の中で「時」が幾周りも駆けめぐるように。