画家の杉山邦先生の個展が本日オープンしました。夢をキャンバスに切り取って
それがいくつも存在して個々に見ればその数だけ世界があるのに真が統一されて
いかにも垢抜けたコレクションでした。

会場がホテルということもあり、今回は2000年に国立劇場で行った「瑞扇の会」での
「夕顔」に美術として提供して下さった=夕顔=の絵画(本来100号が6点だったところ
スペースの都合で3点)も展示され、しかも公演のDVDを常時流してくださり私にとっても
嬉しいことです。
しかし先月ご逝去された倉橋由美子先生への追悼にもなってしまったということは
やはり淋しい限りです。

DMにもなっている「仮面」という作品は20号のミクストメディア・キャンパスですが
普段見たことのない富士山に妖たる人魚と開きかけた蓮の花が浮遊していかにも
杉山先生らしい作品です。また多くの作品に現れるオリーブはゆらゆらと不可思議な
目に見えないエネルギーを立ち上らせ拝見していても身体の中心が傾いてしまいます。
不安定なシンメトリーとでもいうのでしょうか(素人の表現で済みません)すっかり心を
盗まれてしまいました。
7月24日までホテルラフォーレ東京(TEL 5488?3911)で開催されています。
是非お薦めの「ときめき」の世界です。