レオノール・フィニ展(渋谷Bunkamuraザ・ミュージアム)に行ってきました。
何かを見に行くのに、その前後の時間をこんなに楽しめたのは久しぶりです。
会場に入ったとたんに鼻をくすぐる、あのなんとも言えぬ匂いの正体は何なのでしょう・・
当たり前のことながら、DMやポスターでは絶対に得られない迫力に圧倒させられながら
息をつめて長い時間を過ごしたような感覚です。
そのポスターになっている「守護者スフィンクス」は解説によると、両性具有を象徴する
中間的な生物であり、この両義性は人間と動物、あるいは自然と文明とを仲介するといった
ようにさまざまに解釈できるような多義性をはらんでいる・・・・・そうです。
本当に素敵でその前を離れがたかったです。
そう思えるものが多数あり、ですからちょっと呼吸困難になりかけました。
この贅沢な一人の時間、孤独でありながら私の頭は、窓を開ければどこまでも広がってゆく
「幻想の部屋」と化し、とても幸せでした。
レオノールは他にバレエや芝居の衣裳、仮面なども作り小説も書き、多才だったことが
このコレクションでは窺い知れます。中でも絵を描くことに重きを置いたとありますが、
職業は?と聞かれたら「私の職業はレオノール・フィニです」と答えたそうです。
カッコイイ!!で見終わった後、ショップにて「夢先案内猫」という幻想小説を
買ってしまいました。
良い気分のまま、まだ陽のあるうちからつめた?い白ワインと、パスクワーレの後藤さん
の焼いた=サマートリュフと限定の=しらすと海苔のピツァを頂きました。
来年4月14日に公演する作品の打ち合わせと称して作家のHさんとの楽しい宵と酔いでした。