春は新しいことの始まる季節・・・とは誰もが感じていることでしょう。
実際「変わり目」に違いないと思います。

まず=肌=メイクアーティストの青木さんも「3月は肌が変わる時だから・・」とおっしゃてます。
そういえば青木さんにメンテナンスして頂くまで、必ず今頃は肌がボロボロになってました。
変わり目といえば、歳にも幾度となくそれが訪れ、そのたびに自分見直しをするというのも、案外良いことなのかもしれません。
そしていつもその季節を「春」と考えれば希望も持てるというものですしね。
そんな中にいる時の私の病中食は、風と緑と本と音楽、絵画にDVD。
そしてそれは優しい方々のまにまに存在しているということは言うに及ばずです。

倉橋由美子先生の「幻想絵画館」はキリコ/神秘的な動物、
ゴッホ/星月夜・石濤/黄山図巻、デルヴォー/町のあけぼの、
ルソー/眠れるボヘミア女・オキーフ・フラワー・アブストラクション、
マティス/赤いアトリエ・などなど・・・・
の美しい絵画(先生の大好きな作品群でしょう)に主役の「入江慧」君が主宰する
数々の「会」、ネットワークによせられた情報をお話にした短編です。

昭和63年から発表された作品ですが、ネットを駆使しての物語は素晴らしく新鮮で、
今読んでも未知への広がりを感じ、故に心も元気になろうというものです。

頭が痺れたところでショスタコビッチのセカンドワルツやマーラーの5番、特に第4楽章を聴いて、
筧本生さんのパリの街角で牡蠣を持ってじっとこちらを見つめる赤いセーターを着た男性や、
田谷さんの猫の女性、杉山さんのオリーブをながめると肩から力が抜け、癒されてゆく感覚が
身体の中に広がります。

身体や心だけでなく、魂まで考えると常時まるまる健康な人はいないでしょう。
どこかが病んでしまうのはあたりまえのことです。
そんな時、自分用のレシピを基にとびきりの病中食を作ることをお勧めします。